会議向け期間限定eduroamアカウントの試行

改訂履歴

初出: 2014.7.14 / 改訂: 2014.11.27, 2015.9.3, 2015.11.27, 2015.12.4, 2016.6.21
東北大学サイバーサイエンスセンター / 国立情報学研究所

 
 

学認参加機関の方は、「認証連携IDサービス」の「 ビジター用アカウント発行数上限緩和機能」をご利用頂くことで、会議向け機関限定アカウントを発行することも可能です。すでに「認証連携IDサービス」が利用可能になっている場合は、NIIに申請することなく、所属機関のeduroam管理者の承認のみで会議向け機関限定アカウントを発行することができます。認証連携IDサービスにおいて、通常時の発行上限を0に設定し、会議向け機関限定アカウント発行のためだけに利用する方法もあります。

 
     

1.概要

一橋講堂など、eduroam対応基地局の整備された国内の会議施設・大学施設などで開催される国際会議・国内会議を当面の主な対象として、会議主催者または共催者によるアカウント運用主体に対してeduroam JPが提供する、試験的な取り組みです。会場で会議専用の基地局を用意できない場合でも、eduroamのアカウント(ゲスト用)を配布することで、会議出席者に無線LANサービスの提供が可能となります。

アカウント運用主体の担当者は、会議参加者に対して提供条件を示し、身元を把握した上でアカウントを渡します。アカウントの有効期間は、会議期間の前日から翌日までの範囲内、かつ、最長10日間です(テスト用アカウントを除く)。

※ 当サービスは、機関内にゲストアカウント発行の仕組みがない場合の救済的なものです。イベントを主催する大学等機関においてゲストアカウントが取得できる場合は、利用をお控えください。

2. サービスの内容 / 免責事項

eduroam参加機関と同様のアカウント発行権限と運用責任を、会議利用に限定して、会議のアカウント運用主体にお渡しします。具体的には、東北大学が開発・運用し、eduroam JPに提供している「代理認証システム」を利用して、アカウント管理権限を提供します。

アカウント運用主体の担当者は、代理認証システムを利用して必要数のeduroamアカウントを取得し、何らかの手段で出席者に配布します(配布条件は後述)。アカウントは個人用であり、複数人で共用はできません。アカウントは、会議名略称を含むレルム(アットマーク以降)が付属しており、会期後に自動的に無効化されます。

なお、会場の基地局およびeduroam認証基盤は、既存のものをそのまま利用することを前提とします。担当者は、事前になるべく基地局の管理者(会議場の管理機関)と連絡をとり、利用に関する調整を行うことを奨めます。(eduroam JPはこの仲介を行いません)

利用者問い合わせ対応、インシデント対応はアカウント運用主体の責任とします。当サービスは、利用に障害が生じても無保証・現状提供であり、また、eduroamで採用しているIEEE802.1X認証方式が利用できない端末も存在することから、会場運営者や会議主催者・共催者などが他のアカウント(商用Wi-Fiなど)の配布も用意することが推奨されます。

3. 提供条件(会議主催者・共催者)

当サービスを利用しようとする団体は、以下の条件をすべて満足する必要があります。
(条件に合わない場合でも協議により利用を認めることがあります。今後のサービス展開の参考とするため、利用希望をお聞かせください。)

  • 会議主催者・共催者の中に SINET加入機関または学術団体(学振認定)があり(必須)、かつ、 その機関・団体がアカウント運用主体として利用申請すること。
  • 代理認証システムの登録と同様に、会議名(システム上は機関名)、 責任者(アカウント運用主体)、実務担当者(アカウント管理操作, インシデント連絡対応) を登録すること(詳細は後述)。
  • 実務担当者はSINET加入機関(eduroam参加機関が望ましい)の職員であること。
     

実務担当者(システム上は機関管理者)は、以下に従う必要があります。

  • 当サービスの利用が許可された後、 会議期間の前々日までに代理認証システムを操作して、 アカウントのリスト(CSVファイル)を得る。 必要に応じてテスト用のアカウントを別途生成し、 会場または最寄りのeduroam参加機関で事前動作確認を行う。
  • 提供条件、使用方法ガイド、 アカウント情報を記したアカウント通知を利用者へ渡す。
  • 不正利用などにおける責任の明確化のために、 アカウントを渡す参加登録者について、妥当な身元把握をすること。 例えば、事前に有料参加登録した者については、 参加登録をもって身元情報として、一律に配布することができる。 当日に参加登録する者や無料(および少額参加費)の会議では、 身元確認をしてアカウントを渡すこと。
  • 利用者からの設定・利用方法の問い合わせに対応する (会場の基地局運用者に負担をかけない)こと。
  • 利用者対し、サービス提供条件(後述)を知らせて、順守させること。
  • アカウント有効期間中および以後半年間は、 利用者の特定を求める照会に回答すること。
     
なお、インシデント対応などのために、会場ネットワーク運用者やeduroam JPの判断で、一部またはすべてのアカウントを無効化することがあります。

4. 提供条件(利用者)

当サービスの利用者は、アカウントの利用に際し、以下の提供条件に同意する必要があります。

  • アカウント運用主体が参加登録者へ、 個人を特定して無償で割り当てるアカウントであること。
  • 有効期間中だけ有効であること。 有効期間終了後はすみやかにこのアカウントの設定を削除すること (端末の無線LANプロファイル``eduroam''を削除)。
  • 会場内での利用のために提供されていること。 国内の会場外のeduroam基地局でも使えるかもしれないが、保証されないこと。 日本国外のeduroam基地局で使用しないこと。
  • 電気通信法規、会場のネットワーク運用規則を順守し、 学術研究活動目的で利用すること。 (商用利用や、著作権を侵害するコンテンツの送受信は、禁止)
  • 利用に障害が生じても無保証・現状提供であること。 (利用者から設定と利用の方法の問い合わせは、 アカウント運用主体で対応する)
  • 会場管理者やeduroamサービス提供者がアカウント運用主体に対し、 運用上の理由で利用者の個人情報を求め得ること。
  • 以上の提供条件を記したフォームを受け取り、同意・承諾したうえで、 利用すること。

5. 利用申請(アカウント運用主体)

当サービスの利用を希望する会議は、アカウント運用主体を選び、当該主体が申請者となって以下の情報をeduroam JP担当までお知らせ下さい。承認には3営業日程度かかる場合があります。折り返し、代理認証システムのサインアップ方法についてお知らせします。

※ 申し込みに際して、大学等のアカウント発行権限のあるeduroam参加機関が会場となる場合は、機関内にゲストアカウント発行の仕組みがないことを、事前にご確認ください。機関がゲストアカウントを提供している場合は、当サービスの利用申請はお控えください。

  • 機関名(和): 会議名称を記入
  • 機関名(英): 同上
  • 会議主催者名: 大学, 学会など
  • 会議共催者名: 大学, 学会などを列挙
  • アカウント運用主体名: (主催者または共催者のうち、 SINET加入機関または学術団体(学振認定)に限る)
  • ドメイン名: 会議コード(会議の略称などにconf/symp/mtgなどを付加) を記入
     (a-z, A-Z, 0-9, '-', '_' が使用可能, 空白やアポストロフィは不可)
     (例: emc14-symp)
  • 責任者名: アカウント運用主体の代表者を記入
  • 責任者メールアドレス: 同上
  • 機関管理者名: アカウント管理操作, インシデント連絡などの 実務を担当する方を記入
  • 機関管理者メールアドレス: 同上
     
  • 実務担当者がSINET加入機関の職員であるか: Yes/No <機関名>
  • 実務担当者がeduroam参加機関の職員であるか: Yes/No <機関名>
  • 会場となる機関に会議で利用できるゲストアカウント発行の仕組みがないことを確認済みか: Yes   (Noの場合は申請不可)
  • 会議ウェブページURL: http://
  • 会場: 施設建物名まで記入
  • 会議期間: 20xx年x月x日 - x月x日
  • アカウント有効期間: (使用開始日・有効期間日数)
  • 参加者数見込み:
  • 発行予定アカウント数: 合計 (内訳: 事前登録者向け数, 当日登録者向け数)

6. 文例集

事前参加登録者へのアカウント配布シート(参考)

[eduroam guest ID for this symposium](type I)
 * This ID (a pair of username and password) is valid for Wi-Fi connection
   by eduroam (International Educational Roaming Infrastructure).
 * The device must support the IEEE802.1x protocol.
 * Members of eduroam participating universities can use eduroam as usual
   with your eduroam ID assigned by your university.
 * To learn more on eduroam, visit http://www.eduroam.org/ .

Username: <id>
Password: <password>

** The following terms inform you of the conditions of use of the ID.
   Please read these carefully.  Using the ID indicates that you have
   read and accepted these terms.

 + The symposium provides the guest eduroam ID to each registered
   participant.
   A specifically assigned participant is authorized to use eduroam
   connection with the ID free of charge.  The ID is not transferable.
 + The symposium may provide user's privacy information when asked
   by operators of the Wi-Fi network or eduroam for security reason.
 + The ID is valid for the term of the symposium (from <<>> to <<>>).
   Please remove the "eduroam" SSID association in the Wi-Fi
   settings of your device when you leave the symposium.
 + The ID is provided to be used at eduroam areas in the venue.
   It might be usable at some eduroam areas in Japan, but not guaranteed.
   Don't use the ID at eduroam areas outside Japan.
 + The use of the ID must comply with telecommunication laws.
   Profit-oriented use, copyright infringement, and other illegal use
   are prohibited.
 + The service of eduroam is no-warranty and as-is.
   If you have any difficulty or inquiry on using eduroam, contact
   the reception desk, or try other way for Wi-Fi connection.

当日参加登録者・無料(少額参加費)会議用アカウント配布シート(参考)

[eduroam guest ID for an on-site participant](type II)
 * This ID (a pair of username and password) is valid for Wi-Fi connection
   by eduroam (International Educational Roaming Infrastructure).
 * The device must support the IEEE802.1x protocol.
 * Members of eduroam participating universities can use eduroam as usual
   with your eduroam ID assigned by your university.
 * To learn more on eduroam, visit http://www.eduroam.org/ .

Username: <id>
Password: <password>

** The following terms inform you of the conditions of use of the ID.
   Please read these carefully, and sign in the slip at the bottom
   to indicate that you have read and accepted these terms.

 + The symposium provides the guest eduroam ID to each registered
   participant.
   A specifically assigned participant is authorized to use eduroam
   connection with the ID free of charge.  The ID is not transferable.
 + The symposium may provide user's privacy information when asked
   by operators of the Wi-Fi network or eduroam for security reason.
 + The ID is valid for the term of the symposium (from <<>> to <<>>).
   Please erase the ID setup when you leave the symposium.
 + The ID is provided to be used at eduroam areas in the venue.
   It might be usable at some eduroam areas in Japan, but not guaranteed.
   Don't use the ID at eduroam areas outside Japan.
 + The use of the ID must comply with telecommunication laws.
   Profit-oriented use, copyright infringement, and other illegal use
   are prohibited.
 + The service of eduroam is no-warranty and as-is.
   If you have any difficulty or inquiry on using eduroam, contact
   the reception desk, or try other way for Wi-Fi connection.

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[eduroam guest ID for an on-site participant]
I have read and accepted the conditions of use.
  [Name:                   , Signature:                  ]

(Official use: ID: <<>>   Reg. No.:      Identification document:     )